このページの先頭です

不妊治療のカウフマン療法って何?行われるのはどんな人?

1271views

投稿日:

不妊治療のカウフマン療法って何?行われるのはどんな人?




赤ちゃんが欲しくて不妊治療を始めようとすると、沢山のなじみのない言葉と不安が出て来ます。それがより一層、不妊治療のハードルと恐怖を高める事でしょう。

でも、一つ一つ内容を知れば、ある程度の不安は解消され、前向きに考えられるようになります。多くの不妊治療の初期段階で用いられる「カウフマン療法」などは、その典型的例ではないでしょうか?

何しろ、毎日薬を飲む薬物療法で、副作用の危険性も危惧されます。また、太るとか、肌が荒れるなどと言った良からぬ噂もあって、悪いイメージばかりが先行している人も少なくありません。でも、決してそんな事はないのです。

そこで今回は、カウフマン療法について、具体的な内容と、どのような状況に導入されるのかをご説明したいと思います。きっと、最も容易で高い効果が期待出来る療法である事がお分かりいただける事でしょう。

カウフマン療法が勧められる人

不妊治療と聞くと、排卵誘発剤の使用や人工授精・体外受精など、大掛かりな事を想像される方も多いようですが、実際にはそうではありません。基本的には夫婦で性交渉し、妻の体内で受精卵を作り、支給に着床させて妊娠成立まで持ち込むという流れを目指します。そう、例え不妊治療は受けていても、限りなく自然妊娠に近い形で芽生える命が圧倒的多数なのです。

そこで、多くの不妊治療は、現時点では妊娠が困難な身体を妊娠可能な身体に改善するところから始まります。例えば、生理がなければ生理を起こす、うまく排卵出来なければ、排卵を促すという形です。

そして、その方法の一つが「カウフマン療法」。「無月経(むげっけい)」や「生理不順」が確認された場合に勧められます。

何しろ、1ヶ月前後の周期で定期的に生理がある事は、女性が妊娠するための必要最低限の条件です。ところが、実際には生理周期が不安定で、頻繁に遅れる。何ヶ月も来ないという人は大勢います。

ちなみに、3ヶ月以上生理が来ない場合は「無月経」と見なされ、早期に対処しなければ、ベビ待ち困難な身となってしまう可能性もあるのです。そして、ストレス社会と言われる現代、この無月経が不妊の要因となっている人は多く、カウフマン療法は、最もオーソドックスな不妊治療だと言えるでしょう。

また、前回の生理開始日から39日以上次の生理が来ない場合を「希発月経(きはつげっけい)」、反対に、前回の生理開始日から24日以内に次の生理が来る場合を「頻発月経(ひんぱつげっけい)」と呼び、どちらも生理不順と判定されます。

もちろん、1週間以上遅れる月もあれば、早まる月もあるというような事が繰り返される場合は、典型的月経不順です。いずれのケースもカウフマン療法のお薦め対象となります。



カウフマン療法の必要性

無月経と異なり、取り敢えず生理がある生理不順は、不妊症ではないと思われがちですが、実はこれが大きな誤解。希発月経の場合、約50%が、頻発月経の場合、約30%が排卵していない「無排卵月経(むはいらんげっけい)」なのです。そして、排卵していないという事は、完全なる不妊症です。

そもそも生理は、妊娠のために準備された子宮内膜(しきゅうないまく)が排出されるもので、ある程度形成されたのち、しばし受精卵の着床がなければ発生します。つまり、排卵してもしなくても、妊娠しなければ生じるものだと考えるべきでしょう。

ただ、人間の体は利口ですから、長期間排卵しなければ、子宮内膜の形成そのものを休止したり、停止したりします。速い話、閉経は排卵停止を察知した身体が、子宮内膜の形成も停止した状態。無月経は、排卵休止を察知した身体が、子宮内膜の形成も休止した状態です。

ですから、頻発月経や希発月経で無排卵が続いていると、やがて無月経になるケースは珍しくなく、一度無月経になると、ホルモンバランスを整え、卵巣を刺激して再び卵子の熟成を促すまで継続される事はしばしばです。そうなると、妊娠は望めません。

また、希発月経や頻発月経で排卵がなくても、やっぱり妊娠不可。加えて、例え排卵はあったとしても、生理周期が不安定では、排卵日を特定するのが難しく、妊娠や避妊を成功させられる確率は大幅に下がります。

そこで、ホルモンバランスを整え、生理周期を整え、きちんと排卵させて自然妊娠に持ち込むには、カウフマン療法を導入するのが望ましいのです。無月経はもちろん、生理不順でも定期的な排卵を促し、生理周期を整えられるため、不妊を奪回出来る確率が上昇します。

スポンサーリンク


カウフマン療法の進め方

女性の月経周期は、「エストロゲン」と呼ばれる卵胞ホルモンと、「プロゲステロン」と呼ばれる黄体ホルモンのバランスによって形成されています。

まず、生理が始まると、エストロゲンが活発に分泌され、次の卵子の成熟とともに、新しい子宮内膜の形成がはじまります。そして、排卵を迎えると、今度はプロゲステロンが活発に分泌され、着床に向けての子宮内の環境整備が行われますが、それが無用だと察知すると、子宮内膜は一旦綺麗にはがされ、体外に排出される。これが生理周期で、経穴は古い子宮内膜が流れ出るものです。

従って、エストロゲンとプロゲステロンが交互に活発に分泌される時期がなければ、生理周期は整いません。その結果、生理不順や無月経になる訳です。

そこで、カウフマン療法では、この2つのホルモンの代わりとなるホルモン剤を必要に応じて投与し、バランスを整えます。主となるのは錠剤で、引用期間は3週間です。

ただし、最初から最後まで2つのホルモン剤を飲むのではなく、最初の10日ほどはエストロゲンのホルモン剤のみを飲み、その後にプロゲステロンのホルモン剤を付け加えます。そして、3週間後、薬の服用を終え、数日後に生理があれば効果が出ていると見られるのです。

ただ、一度生理が来たからと言って、強制的に整えたホルモンバランスは、油断をすれば簡単にまた乱れてしまいます。そのため、この時の出血は、厳密には「消退出血(しょうたいしゅっけつ)」と呼び、生理とはみなしません。

けれど、効果が出ている事にはなるため、1週間ほど休んで、再び先と同じ流れでホルモン剤を飲みます。すると、やがては体が正しいホルモンバランスと生理周期を思い出し、記憶し、薬に頼らずとも、自然に生理が来るようになるでしょう。

という事で、それが見込める時期まで、このサイクルでのホルモン剤の服用は続きます。生理不順の場合なら3ヶ月くらいで妊娠可能になるものの、無月経だと半年以上掛かる事もありますが、自然に排卵し、自然に妊娠出来るようになる確率は高く、医師に勧められれば、なるべく早期に開始したい療法です。



カウフマン療法の副作用

カウフマン療法は、時間は掛かりますが、毎日錠剤を飲むだけなので、手間は掛かりません。また、ほぼ正常な日常生活が送れ、もちろん、仕事も継続出来ます。周囲には内緒で出来る不妊治療です。

ただ、その一方で、薬物療法ですから、副作用のリスクがある事も予め認識しておく事は必要でしょう。特に、女性の体調を司るホルモンを調整するという事で、吐き気やめまい、頭痛、乳房痛など、生理前や更年期のような症状が現れる事がよくあります。

さらに、血栓症のリスクも潜んでいて、元々血圧が高めの人などは要注意。手足が痺れるなどの異変が現れたら、ただちに服用を中止し、主治医に申し出て下さい。また、ここまで重篤な副作用が出る事はまれですが、重度の倦怠感に見舞われる事は珍しくないため、日常生活に支障や不安を感じたら、やはり医師に相談される事が大切でしょう。

ちなみに、カウフマン療法を始めると、太るとか、肌が荒れるといった噂がありますが、これも先のようなホルモンのバランスに関係する症状の一つで、生理前になるとむくんだり体重が増加しやすくなったり、ニキビが出来やすくなるのと同じ理屈です。特にプロゲステロンを飲み始める時期に出やすい訳ですが、一過性のものなので、薬の休止期間に入ると落ち着きます。

という事で、初めは不安が大きいかも知れませんが、医師の指導のもとに続けるのであれば、比較的リスクが低く、効果が高く、おまけに簡単に出来る不妊治療、それがカウフマン療法です。もし、生理不順に気付いているのであれば、将来のためにも、早めに医療機関を受診し、トライされる事をお薦めします。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です