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不育症とは一体何?~その原因や乗り越える方法は?

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不育症とは一体何?~その原因や乗り越える方法は?

 

子だからに恵まれないからと言って、必ずしも不妊症とは限っていません。自然に排卵し、精子と受精し、一度は着床しても、流産や死産といった悲しい結末を迎える事は珍しくないのです。

また、この世に生を受けても、ほどなく他界してしまう赤ちゃんもいて、これらは、ママのおなかの中でうまく育てなかった事が原因だと言えるでしょう。そこで、こうした状況を「不育」といい、それを繰り返す事を『不育症』と呼びます。

ただし、不育症は疾患ではなく、度々不慮の事故や自然災害に見舞われているだけの話です。また、必ずしも母胎に原因があるとは限っておらず、男性側に原因がある事もあります。

ですから、とにもかくにも、その因子を突き止める事が大切です。一度は不育症になっても、約80%は再起を果たし、待望の赤ちゃんに出会う事が出来るではなく、出来ているという現実をまず知っていただきたいと思います。

意外と身近な『不育症』

毎年のように様々な医療機関や大学の研究機関、そして、厚生労働省などから出される妊娠と出産に関するデータを照合すると、全妊婦の約10%は流産している事が分かります。これに、死産や新生児死亡も加えると、およそ20%の赤ちゃんは不育で亡くなっている事になるのです。

ただし、流産や死産の多くは、偶然の出来事で、胎児の染色体異常が最大の原因だと見ていいでしょう。そのため、再び妊娠し、正常な染色体を持つ胚が着床すれば、無事に元気な赤ちゃんを産める確率は低くありません。実際、そういうママが大半です。

けれど、その一方で、一度流産すると、次もまた流産。さらに、その次もまた流産という不幸な女性が少なくないのも事実です。因みに、2度続けて流産する事を「反復流産」といい、その比率は5%だと言われています。しかも、そのうち約2%は、3回以上続けて流産する「習慣流産」に発展しているのです。

この反復流産率と習慣流産率は、先の通り、全妊婦の流産率が10%である事を考えると、決して侮れない数字です。1度流産すると、約半分の人は再び流産し、4分の1弱の人は3度目も流産するという事なのです。いかに不育症が身近なものかがお分かり頂けるのではないかと思います。

不妊治療で不育症を回避出来る確率が上がる

元々妊娠から出産は奇跡のたまもので、何事もなく容易に生まれて来る赤ちゃんなど殆どいないと言っていいでしょう。みんな様々な不調や危機を乗り越え、やっとの思いで新しい命の誕生を迎えます。だからこそ、流産や死産、新生児死亡といった悲しい結末が後を絶たないのです。
つまり、こうした不幸は、正に神様のいたずら。不慮の事故や自然災害だととらえていいでしょう。たとえ不育症であっても、度々災害に見舞われるようなものだと言えるのです。

とは言え、津波にのみ込まれた町には高い防波堤がなかったり、土砂に埋まった町の地盤は極端に緩かったりと、自然災害であっても、大惨事にいたるには、それなりの要因が潜んでいる事は珍しくありません。それと同じように、不育の中にも、原因がはっきりしているケースはあります。むしろ、不育症となると、それなりの原因があって当たり前とも言えるのです。

では、どのような原因が潜んでいるのかと言うと、最も分かりやすいのが子宮の形が歪になっていたり、筋腫やポリープなどの疾患があったりといった子宮の問題です。次いで、「甲状腺機能低下症」に代表される内分泌異常、いわゆるホルモンバランスの乱れや崩れでしょうか。

しかし、こうした状態にあると、元々妊娠し辛いため、不育症より先に不妊症が危惧されます。結果、本格的な検査や治療を受ける事により明らかになり、改善する事が出来るのです。

また、「免疫異常」や「血液凝固異常」といった疾患を抱えていれば、当然、妊娠から出産までのリスクは高まります。特に免疫力が敏感に作動するために、夫婦とは言え、元は赤の他人である男性の一部とも言える胎児を受け入れられないとなると厄介です。さらに、本来なら出血時のみに作動するはずの血液凝固作用が強く、体内に「血栓」と呼ばれる血の塊を作りやすい場合、胎盤内に血栓が作られると胎児への栄養供給が滞る訳です。

しかし、こうした疾患に対しては、今ではそれを乗り越え、無事に出産に持ち込める薬や医療技術が確立されています。そのため、不妊治療を受けながら流産した際には、すぐに検査をしてもらい、原因を明らかにする事で、次回に向けての対策を練る事が出来るのです。

不妊治療していても防げない不育症もある

多くの不育症は、不妊治療を受ける事により、予防策や回避策が取れると言っていいでしょう。ただし、いくら不妊治療を受けて妊娠しても、不育症に苦しめられる人はいます。

その理由として考えられるのは、まず、ストレス。特に不妊治療を長く続けていると、心身ともに目に見えない疲労がかさみ、徐々にプレッシャーも大きくなって行きます。

そんな中、待望の妊娠成立となったのにも拘わらず流産してしまったらどうでしょうか? 多くの女性は打ちひしがれ、見も心もボロボロになってしまいます。

たとえ不妊治療を再開しても、その時の不安や恐怖、そして、今度こそ何が何でもという思いは強烈になるでしょう。すると、それがストレスとなり、様々な肉体的トラブルを引き起こします。

実は、先の異常なまでの拒絶免疫反応や血液凝固異常は、持って生まれた性質というよりは、ストレスや生活習慣の乱れが引き起こす後天性である事が多く、内分泌異常も同様です。やはり強いストレスから自律神経が乱れるとホルモンバランスが乱れるという事は言わずと知られた話であって、その自律神経の乱れが血流を悪くし、身体を冷やしたり、胎児への栄養失調を招くのです。

そして、もう一つ、注目したいのが、不妊治療を受ける人の多くが35歳以上の高齢出産希望者であるという点です。そうなると、卵子や精子の劣化による奇形やスタミナ不足は否定出来ません。

これは、かなりの確率で流産や死産に繋がります。その分、染色体異常を持つ受精卵が出来る確率は上がり、不育症になりやすいという訳です。

実際問題、流産の約50%は胎児の染色体異常が原因です。もし、無事に出産出来たとしても、重い障害を持っている事が多く、新生児死亡に繋がりやすくなります。そのため、不育症の原因としても最も多いのです。

ただ、この染色体異常が本当に偶然起こったものなのか? 起こるべくして起こったものなのかが問題です。

前者は、受精卵が数え切れないほど沢山の細胞分裂を繰り返すうちに発生するもので、正しく不慮の事故。いつ、誰に起きても不思議ではなく、正真正銘の自然災害でしょう。また、卵子や精子の劣化による染色体異常の発生も、いたしかたのないところだと言えそうです。

けれど、たとえ両親ともに20代の若さであったとしても、もし、どちらか一方が奇形の染色体を持っていれば、一定の確率で受精卵に受け継がれます。さらに、両親が揃って染色体異常なら、染色体異常を持つ受精卵が出来る確率は中途半端ではなく、流産を繰り返す事になりかねないのです。

因みに、遺伝的染色体異常による不育症の割合は全体の約5%。しかも、多の要因とは異なり、事前に突き止めるのが難しい因子です。

特に不妊という訳でもなければ、流産や死産の後に両親が染色体の検査を受ける事など、まずないでしょう。たとえ不妊治療をするにしても、そこまで事前に調べてもらおうという人は殆どいません。そのため、苦労の不妊治療の末、ようやく妊娠しても不育になってしまうという事もしばしばなのです。

しかし、両親の染色体異常は、精密検査をすれば分かります。分かったからと言って、これぞ持って生まれた問題で、根本的な治療法はありません。

ですが、染色体異常が明らかになれば、今後、不妊治療を続けるかどうかを改めて考えられますし、状況によっては、体外受精などで元気な赤ちゃんを授かる事も可能になります。

という事で、たとえ不妊症でなくても、不育症の可能性があるようなら、まずは不妊治療を受ける事が大切です。また、不妊治療の末に流産や死産となってしまった場合には、再度トライするより先、染色体や循環器系の検査を受けてみる事が大事でしょう。それにより、不育の要因が突き止められれば、きっと成功を導けるはずです。

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