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低用量ピル(oc)の用途や効果~使用方法・副作用などについて

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低用量ピル(oc)の用途や効果etc

「ピル」と言えば避妊薬、そんなイメージが強いかと思われます。実際ピルは正式には「経口避妊薬」と呼ばれる避妊のための飲み薬で、望まない妊娠を避けるために1960年代にアメリカで開発されました。

今では欧米では3分の1の成人女性が服用していると言われるほどメジャーな薬。まるで風邪薬のような存在です。

ただし、その全てが避妊のために飲んでいる訳ではありません。実はピルは、妊娠を希望する場合にも一役買ってくれるのです。

そこで今回は、ピルの正しい使い方と効果効能、そして副作用などをご紹介したいと思います。正しく知って、正しく使う事で不妊症を改善出来るかも知れませんよ。

「低用量ピル」とは?

「ピル」とは速い話ホルモン剤で、女性の生理周期を司るエストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンが含有された内服薬です。

通常、女性の生理周期は、エストロゲンが多量に分泌される卵胞期と、プロゲステロンが多量に分泌される黄体期を交互に繰り返す事によって妊娠出来る環境を整えている訳ですが、妊娠すると、どちらのホルモンも活発に分泌されるようになります。特にポイントとなるのがプロゲステロンで、正常な生理周期を維持している場合、整理開始から排卵までは必要最低限の量しか分泌されませんが、排卵語は多量に分泌され、受精卵が着床出来るような準備を着々と整えて行くのです。

その主なお仕事は体を冷やさないように体温を上げる事と下腹部の血流を活発にして子宮内の環境を整える事。ただ、頑張って環境作りをしても、受精卵が出来ていなければ意味がありません。

そこで、それを悟ると、急激に分泌量は減少します。生理が始まると体温が下がるのはそのためで、それと同時に子宮内膜は剥がれ落ち、経血となって排泄される訳です。

ですが、もし、受精卵が作られ、着床すれば俄然頑張ります。分泌量は益々増え、下腹部の血行を促し、子宮内の環境を整えるとともに、今度は赤ちゃんを守るための胎盤形成に励むのです。

そこで、こうしたホルモン作用を逆手に取って、妊娠しない環境を作るのがピル。速い話、常にプロゲステロンを補充し、妊娠しているように脳に勘違いさせようという訳です。

すると、脳は妊娠の重複を避けるべく、性腺刺激ホルモンの分泌を止めるため、卵胞の発育が抑制されます。結果、排卵を止められ、避妊出来るというからくりです。

という事で、大事なのはプロゲステロンの補充という事になる訳ですが、ホルモンバランスを考えると、やはりエストロゲンもある程度一緒に補充するのが望ましいという事になるでしょう。しかも、エストロゲンの分泌量が少ないために生理周期が不安定で、様々な不具合をきたしている女性の場合は、両方のホルモンをしっかり満たして上げる事で不調が改善されます。

という事で、エストロゲンの含有量によって3種類のピルが用意されています。エストロゲンが50μgのものを「中容量ピル」とし、それ以上なら「高容量ピル」、それ以下なら「低容量ピル」という訳です。

ただし、日本で処方されるピルは基本的には低容量ピル、英語のoral contraceptiveを略して通称“OC”と呼ばれるもので、エストロゲンの容量は微量だとされています。何故なら、エストロゲンの含有量が増えれば増えるほど、副作用のリスクは高まるからです。

低用量ピルの効果効能

海外では、低用量ピルでは十分な効果が期待出来ないという見解もあるようですが、今のところ、多くの生理周期の不具合や婦人科系疾患は低容量ピルでも十分効果を発揮すると見られ、避妊薬としても問題ないと言われています。

それでは、低用量ピルにはどのような効果効能があるのでしょうか? 

もちろん、最大の特徴は、排卵を抑制し、かなりの高確率で避妊出来るという事です。実際、避妊施術をしていても0.1パーセントの確立で妊娠すると言われる中、ピルを正しく服用すると0.3パーセントに抑えられるというのですから素晴らしい。

さらに念には念をという事で、膣粘液が粘り気を強化し、精子の進行をブロックする上、子宮内膜もふかふかにはならず、万一受精卵がやって来ても着床しにくくなります。これらは全て、エストロゲンを上回る量のプロゲステロンの働きが功を奏していると言えるでしょう。

しかし、逆に言うと、妊娠を希望する人には、どれもこれも困った問題ばかりです。けれど、冷静に考えてみて下さい。

まず、最も多い不妊の原因である生理不順、これを改善するには、一旦生理をとめ、リセットする事が大切です。つまり、毎月排卵を求めるのをやめ、卵巣を休ませて上げて、再度安定した生理周期を作れるようにして上げようという訳です。

また、不妊治療をしているうちに肉体疲労やストレスがたまり、生理周期が乱れる事も少なくありません。そうした場合、やはりしばらくの間OCを服用し、生理周期を安定させてから再度治療をやりなおしたり、体外受精の移植をする事もあります。

さらに、ピルは元々子宮内膜症や卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)と言った婦人科系疾患の治療薬としても使われていて、当然、こうした病気があれば妊娠の妨げとなります。よって、先に治療する必要があり、その際にも処方される事になるでしょう。

低用量ピルの飲み方と副作用

低用量ピルは、平均的な生理周期に合わせて28日間単位で飲みます。ただし、21錠タイプと28錠タイプがあり、どちらも用途や効果効能は同じなのですが、若干飲み方が違って来ます。

21錠タイプは21日間毎日飲んだ後、7日間お休みし、再び21日分を1日1錠ずつ飲んで行くという形。それに対し、28錠タイプは、先の21錠タイプと同じ錠剤を21日間飲んだ後、デンプンなどで作られた疑似薬を7日間飲むという形です。

ただし、最後の7日分は疑似薬ですから、事実上、全くの人畜無害であるものの、全く効果効能もありません。ただ、毎日決められた時間に飲むという習慣を徹底するためのもので、無駄と言えば無駄なのですが、几帳面な性格の人にはお勧めだと言えます。

そう、低用量ピルの飲み方自体はいたって簡単で、1日1錠、水かぬるま湯で飲むだけなのですが、毎日決まった時間に飲む事が重要で、1日でも飲み忘れると効果が激減してしまうのです。そのために、28錠タイプでペースを乱さないように管理している人も多いという訳です。

次に最も気になる副作用ですが、飲み始めて間もないころに軽い動悸や息切れ、めまい、あるいは下痢や便秘、下腹部の張りなどを感じる人は多く、イライラする、眠気に見舞われるという方も少なくありません。でも、これって、よくよく考えると、生理前の不調に似ていませんか? そうなんです、ピルを服用すると生理前と同じプロゲステロンの血中濃度が高まる訳ですから、こうした月経前症候群のような症状が出るのは自然の原理だと言えるでしょう。

ですから、この程度の副作用はさほど心配する必要はないものと思われます。飲み続けているうちに体が慣れ、徐々に軽減して行くはずです。ただし、不正出血が長く続く場合には、必ず主治医に相談しましょう。

さらに、ヘビースモーカーは要注意。アルコールとピルの相性は問題ありませんが、タバコとピルとの相性は悪く、時に重篤な事態を引き起こす事があります。また、近ごろ人気のサプリメント成分、「セントジョーンズワート」や「チェストベリー」との飲み合わせも危険で、ピルを服用する場合には控えた方が無難です。

そして、最も恐ろしいピルの副作用は、血栓が出来る事で、実際、月経困難の治療の一環として低用量ピルを服用していた女性が死亡しているケースも数件報告されています。ですから、避妊のために自己責任で通販から購入し、服用するのは控えた方がいいかも知れません。ですが、不妊治療の一環として主治医の指示と指導のもと服用するのであれば問題はないでしょう。

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