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排卵誘発って何?その目的や方法別のメリット・デメリット

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排卵誘発って何?その目的や方法別のメリット・デメリット

元々妊娠は、自然の神秘と言えるものです。結婚して10年間も子だからに恵まれなかったのに、ある日突然、コウノトリがやって来たという夫婦も珍しくありません。

ただ、晩婚化の進む昨今、初婚年齢は男性が31歳、女性が29歳だと言われています。そうなると、それから10年たてば、完全なる高齢出産。それだけ女性のリスクは大きくなり、男性もまた、子供が成人するより自分が定年になる方が早いという問題が出て来ます。

そこで、婚活が成功すれば、次は妊活。それがある意味、一つのトレンドともなり、今や様々な不妊治療の情報が提供されるようになりました。お陰で、余計な不安が大きくなっている部分も否めないでしょう。

例えば、不妊治療と言えば『排卵誘発』、強力な薬を投与され、肉体的負担も経済的負担も大きいと思い込んでおられる方は少なくありません。けれど、実際にはその限りではないのです。

『排卵誘発』とは? 不妊治療に自然排卵は重視されないのか?

そもそも『排卵誘発』とは、読んで字のごとく、排卵を誘発する事ですが、本来なら月に一度、女性の体内で自然に繰り広げられる光景です。時期が来れば、必要に応じた性腺刺激ホルモンが活発に分泌され、卵胞で卵子を育て、勝手に排卵を誘発してくれます。

そのため、不妊治療を始めたからと言って、いきなり強硬な薬物を使った排卵療法に打ってデルということは稀でしょう。少なくとも、男女ともに大きな問題がなければ、まずは改めて自然排卵のタイミングを見計らい、性交渉をするという「タイミング法」が取られます。実は、不妊で悩むカップルの大半は、この男女ともに大きな問題がないというパターンですから、無理に排卵誘発せずとも、タイミング法で自然妊娠する可能性は十分あるのです。

また、精子の数が少なかったり、運動率が低いなど、男性側にのみ原因のある場合は、やむを得ず人工授精や体外受精となる訳ですが、それでも、女性側に何ら問題がなければ、「完全自然排卵」で施術を受ける事も出来ます。この方法なら、排卵誘発のための薬を一切使用しないため、通院回数も必要最低限、様々な部分で負担を軽減出来るでしょう。

ただし、タイミング法や完全自然排卵に際しては、女性の日常生活が大きな鍵を握っていると言えそうです。適度な運動と良質な睡眠、そして、バランスのいい食事が絶対条件。特に卵胞ホルモン「エストロゲン」の精製を促すビタミンCと、その働きをサポートする大豆イソフラボンをサプリメントからではなく、食事の中から十分取り込む事がポイントになります。

薬物による排卵誘発療法の目的

不妊治療を受けたからと言って、必ずしも強力な薬を使った『排卵誘発』が強制される訳ではありません。むしろ、まずは自然排卵を最大限に生かすのが基本スタイルです。

ただ、完全自然排卵には、まず、思い通りのタイミングできちんと排卵するかどうか分からない。無事に排卵しても、卵子の数は1個で、必ずしも優良だとは限っていないという問題点があります。

実際、女性の体はデリケートですから、排卵が早まったり遅れたりする事はしばしばで、たまたま選抜され、育てられた卵胞が卵子の入っていない「空胞(くうほう)」だという事もよくあるのです。また、卵子は入っていても、成熟が足りなかったり、元気がなかったりという事も少なくありません。

そうなると、タイミング法はもちろん、人工授精や体外受精でも、明らかに妊娠出来る確率は下がります。しかも、こうした排卵問題は、加齢と共に増加するため、治療が長引けば長引くほど完全自然排卵による妊娠率は下がるとみるべきでしょう。

そこで、背に腹は代えられません。薬物を使って卵巣を刺激し、1つでも多くの卵胞を育てようというのが不妊治療における排卵誘発療法です。当然、医師も自分たちも結果を出したくて頑張っている訳ですから、賢明な選択だと捉えるべきだろうと思われます。

という事で、不妊治療開始時の女性の年齢が35歳以下なら、1年以上導入されない事もありますが、35歳以上の場合、半年程度で検討される事もしばしばです。さらに、初期の段階で無排卵が疑われる場合は勿論、生理不順が見られる場合にも、比較的早期導入が進められるでしょう。また、人工授精や体外受精を行う場合には、成功率を上げるためにも、排卵誘発剤の使用が推奨されます。

薬物による排卵誘発の方法は? 気になるメリット・デメリット

薬物を使った『排卵誘発』と言っても、優しく卵巣を刺激する「低刺激法」と、しっかりと卵巣を刺激する「高刺激法」があります。さらに、使用する薬物の容量を調整する事により、「中刺激法」にする事も出来、基本的にどれを選ぶかは自分たちの自由です。

また、排卵誘発剤には内服薬と注射があり、低刺激法は内服薬もしくは注射のどちらか一本勝負ですが、兆刺激法以上になると、併用となります。どれも一長一短で、それなりのメリットとデメリットはありますが、やはり内服だけの低刺激から始まり、徐々にレベルアップして行くのが一般的でしょう。

ところが、実際の不妊治療現場では、取り敢えず低刺激で始めたものの、早期に高刺激に到達する事もあれば、低刺激のまましばしチャレンジを続ける事もあります。というのも、医師によって、低刺激派と高刺激歯があるからです。

とは言え、全体的に結果の出にくい完全自然排卵と完全低刺激は、少なくなって来ていると言えます。事実、最も効果の穏やかな排卵誘発剤「セキソビット」は、副作用が極めて少ないところから、以前は初めての薬物療法として主流でしたが、今は、もう少し効き目がしっっかりしている「クロミッド」からスタートするケースが目立つようになりました。

さらに、このクロミッドにホルモン剤を加えた内服薬プラス注射というスタイルが主流になりつつあります。なぜなら、その方が効果的だから。そして、投与する薬の分量を調整すれば、ある程度副作用を軽減した中刺激法に出来るからです。

ただし、内服薬と注射の併用となると、治療を受ける側の肉体的負担と経済的負担は明らかに大きくなります。使用する薬の数だけ副作用のリスクが高まり、費用も嵩む訳です。

実際問題、排卵誘発剤はある程度までは健康保険が使えるため、低刺激療法から中刺激療法までは安価に押さえられますが、高刺激になると保険不適用となり、一気に経費増大となる事もあるのです。さらに、注射となると、自分で打つ事も可能ですが、それが難しければ、通院が付帯し、受診料も加わります。

ちなみに、排卵誘発剤の費用は、内服薬なら保険適用で月々1,000円以内。注射の場合は、1回がそのくらいで、卵胞の発育状態によって投与回数が異なりますから、費用も違って来ます。

そして、最も気になる副作用ですが、薬そのものが肉体に及ぼすものとしては、吐き気やめまい、倦怠感、下腹部の張りや痛み、発疹や不正出血などがあります。けれど、それ以上に厄介なのが、卵巣を刺激する事によって起こる「卵巣刺激症候群」です。

体外受精の場合は、移植を次の周期に送らせる事で卵巣を回復させる余裕が持てますが、タイミング法や人工授精の場合は、そうは行きません。そのまま妊娠成立となれば、妊娠初期から中期にかけて様々な不具合を生じる可能性も低くないでしょう。加えてもう一つ、排卵される卵子の数が増える分、タイミング法や人工授精では多胎妊娠のリスクも高まります。

その代わりに、それだけ排卵率が上がり、妊娠率が上がるという事ですから、薬物による排卵誘発療法は、早期に不妊治療を完結させるためにもなくてはならない治療法なのです。それが、多くの先輩ママたちが辛くても頑張った最大の理由でしょう。

ですが、必ずしも不妊治療イコール、排卵誘発剤の使用という訳ではありません。完全自然排卵が可能なのであれば、まずは試して見る価値ありですし、その後も、低刺激法から徐々にステップアップしながらコウノトリを待つのもありです。

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