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顕微授精って何?その種類や妊娠確率はどの位なの?

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顕微授精とは~種類や妊娠確率はどの位なの?

世界で最初に顕微授精に成功したのはベルギーで、1993年の事でした。その後、日本でも研究が進み、1995年には国内初の顕微授精ベビーが生まれています。

長い長い人類の歴史において、顕微授精の歴史は短く、その成功率や安全性を危惧する声は少なくありません。また、多額の費用が掛かるところから、限られた人しか出来ず、お金で命を買うと指摘する超えもあります。

けれど、そもそも生命の誕生自体が奇跡に近く、自然妊娠でも様々なリスクと費用が絡み合っているものです。体外受精だから、顕微授精だからと言って、その子の安全性や価値が下がる訳ではありません。

大事な事は、両親に望まれてこの世に生を受け、愛されて育つ事です。そして、沢山の人に幸せを与える事で自らも幸せになる事で、そんな希望の光を導くための方法として、顕微授精は素晴らしい医療技術だと言えるでしょう。

「体外受精」と『顕微授精』の違い

不妊治療の中でも、タイミング法から人工授精までは一般不妊治療で、女性の体内で受精卵が作られます。そのため、極めて自然に近い妊娠となる訳です。

けれど、それが難しいとなると、次に検討されるのが「体外授精」です。高度不妊治療という事で、英語のAssisted Reproductive Technologyを略して“ART”と呼ばれます。

ARTには大きく分けて2つ、「体外受精」と「顕微授精」がありますが、ここで注目して頂きたいのが「受精」と「授精」という漢字表記の違いです。前者は英語では“Fertilization”という事で、自然に受精する事を意味します。それに対し、後者は“Insemination”、人工的に授精させる事を意味しているのです。

という事で、体外受精は、抽出した卵子と精子が自然に交配し、受精した受精卵を女性の体内に戻すもの。英語のIn Vitro Fertilizationを略して「IVF」と呼ばれています。精子と卵子が出会い、精子が卵子の殻を破って内部に侵入するという体内で行われる受精工程を体外で行うものです。

一方、顕微授精は、チョイスした卵子にチョイスした精子を注入して受精卵を作るもので、正真正銘の人工授精だと言えるでしょう。英語のintracytoplasmic sperm injectionを略して「ICSI」と呼ばれています。

どちらも体外受精ですから、卵子と精子を抽出するところから始まり、受精卵を体内に戻すところまで、基本的な流れは同じです。ただ、精子と卵子を交配させる方法が大きく異なります。

顕微授精のメリット・デメリット

『顕微授精』では、男性から採取した精子を、女性の体内から採取した卵子の中に極細の針を使って注入させます。この時、精子を入れたスポイトのような注入危惧を「ピペット」と呼び、顕微鏡下で慎重に進められるため、こう呼ばれるようになりました。

精子の注入法は大きく分けて3つ。卵子を取り囲む透明帯の外層にピエゾマニュピレーターと呼ばれる器具の細かい振動を利用して傷を付けるように穴を開け、そこから精子を侵入させる「PZD法」。透明帯と卵細胞質膜の間に複数の精子を注入する「SUZI法」。そして、卵子の細胞質内に極細の針で1匹の精子を注入する「ICSI法」があり、現在はこれが主流となっています。

顕微授精の最大のメリットは、たった1匹の精子とたった1個の卵子があれば妊娠出来る可能性が出て来る事でしょう。そのため、男性が精子無力症や乏精子症の場合、女性の卵子が受精障害となる要因を持っている場合などは非常に有効的です。

特に、精子の運動能力が弱かったり、卵子の殻が固すぎたりすると受精卵は作られません。また、まだ未成熟な卵子だと、どんなに元気な精子が入って来ても活性化出来ず、受精出来ないという現実があります。

その点、顕微授精では、成熟した卵子と最も元気な精子を選抜して授精するため、妊娠の確率は間違いなく上がります。ただ、費用が上がる事も間違いありません。

体外受精は高度不妊治療の一つですが、授精そのものは培養液の中に卵子と精子を入れ、観察するだけなので特別な技術を一切必要としないと言えるでしょう。それに対し、顕微授精は高度生殖医療と呼ばれる特殊な施術です。

実際、病因や担当医によっても成功率の高い低いがあるくらいで、費用の大半が授精料だと言って過言ではありません。しかも、妊娠の確率を上げるためには、複数の受精卵を作る事が推奨され、受精卵1個につきいくらという計算が用いられます。そのため、最低でも30万円と言われていて、費用面が最大のデメリットだと言えそうです。

ただ、体外受精も流れ的には殆ど変わらず、授精の方法が異なるだけですから、金額的にも、その点の差だけです。因みに、体外受精の培養技術料は2万円から3万円、顕微授精の授精技術料は5万円から8万円。

そうなると、元々体外授精自体が高価なのであって、顕微授精が極めて高い訳ではありません。現実的には数万円の差しかない訳で、女性が高齢の場合は、人工授精の次のステップとして考えるのもありでしょう。

顕微授精による妊娠の確率は?

最も気になるのが顕微授精による妊娠の確率ですが、やはり年齢の差は否めず、30代前半では20%近い通じを誇っていますが、30代後半になると10%以下となり、40代に入ると1%を切ってしまいます。そう、元々顕微授精での妊娠率は決して高いとは言えないのです。

ただ、女性の体内に入った時から受精卵という事で、精子と卵子がうまく出会えるかどうか? 精子が卵子の中に新入出来るかどうか? そして、受精卵が作られるかどうか? といった初期段階の難関は突破しています。さらに、無事に妊娠成立となれば、出産率は70%と、かなりの高確率で子だからに恵まれるものと見ていいでしょう。

しかも、顕微授精だからと言って、奇形児や障害児が生まれるリスクが高いという訳でもなく、むしろ、グレードの高い卵子と精子を受精させる事により、様々なリスクを回避出来る事も大いに考えられるのです。また、費用面でも、高度生殖医療であるがゆえに、国の支援を受けられるというメリットを持っています。

という事で、国内初の顕微授精ベビーも20歳を過ぎた今、ICSIは毎年多くの新しい命を送り出している不妊治療です。年齢的にも長期にわたる治療が難しい場合には、早期に検討されてもいいのではないでしょうか?

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