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高齢出産によるリスク~母体と赤ちゃんにどんなリスクがあるの?

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そもそも私たち女性は、何歳まで妊娠→出産が出来るものなのでしょうか? 実際、自然妊娠するには排卵が必要不可欠で、閉経イコール排卵終了ですから、それとともに出産も不可という事になります。

ただし、子宮はやむを得ない事情で摘出しない限り、一生存在しているのですから、受精卵さえ移植すれば、妊娠も出産も可能という事になるでしょう。事実、世界最高齢の出産ギネス記録はスペイン人女性の持つ66歳。日本でも60歳という実績が残されていて、衆議院議員の野田聖子氏も50歳で卵子提供を受けた出産に成功しています。

とは言え、それなりのリスクが大きいのが高齢出産。野田聖子氏も、自らの子宮を摘出するという正に命がけの出産でした。しかも、生まれて来た赤ちゃんは、重い障害を持ち、自力で歩く事どころか、呼吸すら出来ません。

そんな野田議員親子を見ても分かるように、やはり高齢出産は間違いなく母子ともにリスクが大きいという事なのです。それを十分踏まえた上で覚悟を決め、決断する事が絶対条件です。

そもそも『高齢出産』って?

皆さんは、『高齢出産』と聞いた瞬間、何歳くらいの女性を思い浮かべられますか? 30歳? 35歳? 40歳? 45歳? 因みに、とあるアンケート調査によると、40歳以上を高齢出産と捉える人が最も多く、次いで35歳。流石に30歳と堪える人は殆どいなかったと言います。

ところが、かつての日本では、30歳以上で早々高齢出産の仲間入り。40歳を過ぎると「超高齢出産」とされていたと言うからビックリです。

ただし、女性の社会進出が進んだ今、初婚の平均年齢が29歳なのですから、結婚して妊娠という政党な手順を踏んだ場合、ほぼ100%近くの人が高齢出産になってしまいます。また、元々女性の活躍が確立されていた欧米諸国では、35歳以上を高齢出産とするのが標準でしたから、日本もそれに合わせ、1993年に変更されました。

という事で、今では35歳以上で高齢出産となり、該当者は全産婦の約30%弱。しかも、そのうち約半分が初産です。

そのお陰で、36歳で第1子と対面した宮沢りえさんも、辺見えみりさんも、橋本聖子さんも立派な高齢出産。さらに、37歳で初産を経験したマドンナなんてまだまだという感じで、ニコール・キッドマンやシンディ・ローパーなど、多くの海外セレブたちが40大でママになっています。

しかし、その一方で、野田聖子さんのように、必ずしも大成功とは言えない可能性が高いのが高齢出産で、決して安易な気持ちでトライ出来るものではありません。例え経産婦であっても、そのリスクは大差がなく、40歳で悠仁親王を出産された秋篠宮妃紀子様も、前置胎盤のため、帝王切開を余儀なくされた訳です。

高齢出産のリスク、1つの「にくい」・3つの「やすい」

実際、高齢出産には、“妊娠しにくい”・“流産しやすい”・“難産になりやすい”・“障害児が生まれやすい”という1つの「にくい」、3つの「やすい」があります。いずれも間違いなく大きな大きなリスクです。

まず、女性は元々、30歳を過ぎると徐々に妊娠しにくくなるという性質を持っています。これは卵子の劣化が大きな要因で、20代の頃には10%未満だった不妊の確率が、35歳を過ぎると20%以上に倍増し、40歳を過ぎると30%知覚に達します。それに対し、体外授精の成功率は、20代では40%以上ですが、35歳を過ぎると30%強にまで激減し、40代では20%前後、45歳を過ぎると僅か5%と、確実に低下するのです。

次に、流産や早産をしやすくなります。これもまた、卵子の劣化が大きく関わっている部分は否めないでしょう。

何しろ、健全な卵子は、綺麗な卵形で、直径0.1ミリ程度まで成熟したところで排卵されます。そして、精子と出会って授精する訳ですが、劣化した卵子は、そこまで立派に成長出来ないまま排卵されたり、卵胞の中で変形している事が多く、そうした卵子から出来る受精卵は、どうしても様々なトラブルを背負います。結果、辛うじて着床出来ても、無事に育つ事が出来ず流産してしまうのです。

また、母胎の細胞活性自体も加齢と共に衰えますから、胎児を万全の体制で守る事が難しくなります。すると、切迫早産となる可能性が出て来る訳です。

さらに、奇形卵子は奇形児を作ってしまう事が多く、ダウン症など、染色体異常を持った障害時が生まれるリスクも否定出来ません。

そして、母胎の健康状態も、高齢になればなるほど危なくなります。ただですらも、今は成人病の低年齢化が危惧され、30代半ばから糖尿病や高血圧の予備軍という人がわんさかいるのです。その状態で妊娠すれば、「妊娠糖尿病」や「妊娠高血圧症候群」といった疾患を発症し、母子ともに命がけの難産となります。

染色体異常が母胎と赤ちゃんに与えるリスク

上記のように、高齢出産には様々なリスクが伴います。中でも、染色体異常は、障害児の誕生だけでなく、妊娠初期の流産の要因にもなる最も深刻な問題です。

私たち人間は通常、23対46本の遺伝子データを持った糸状の細胞「染色体」から作られている訳ですが、その染色体の数が多い・足りない、あるいは、一部が長かったり短かったりと言った形で、数や構造に異常のある状態を染色体異常と言います。数が足りなければ当然、フル装備の身体を作る事が難しいですし、数が多ければ多いで、バランスを崩し、やはり奇形児が出来てしまう事になります。サイズの合わない染色体が紛れ混んでいても、何かしらの不具合が起こるものと見ていいでしょう。

しかし、それ以前に、染色体異常があると、胎児として成長する事そのものが困難です。着床しても育つ事が出来ず、妊娠初期に流産してしまいます。これは、母胎にとっては、心身ともにダメージの大きな結果です。

さらに、もし無事に生まれて来てくれても、ダウン症やパトー症候群、エドワーズ症候群と言った先天性疾患を持つ子が大半で、それに伴い、身体障害や知的障害が現れます。因みに、こうした染色体異常は事実上、原因不明で、必ずしも高齢出産だからとか、体外授精だからというものではありません。

しかし、最も多いダウン症を例に取って見ると、20代の母親から生まれた子は約2000人に1人の割合ですが、30代の母親から生まれた子は約1000人に1人の割合。さらに、40代の母親から生まれた子は約100人に1人と、驚くほど身近な存在になるのです。

また、エドワーズ症候群は約6000人に1人と言われていますが、やはり母親が高齢になるほど数は増え、パトー症候群にもその経口は見られます。しかも、パトー症候群の場合は、確率的には1万人に1人と言われていますが、重度の発達障害や心疾患を有する事が多く、生後1ヶ月以上生きられる確率は80%、満1歳の誕生日を迎えられる子は僅か10%です。

こうした事を見ると、高齢出産の母子にもたらすリスクの高さは、やはり見逃す事は出来ません。けれど、その一方で、高齢出産には高齢出産のメリットがあります。また、リスクを軽減する方法もあれこれありますので、決めた以上は万全の体制で、出来る限りの努力をし、親子の生命力を信じる事が何より大切でしょう。

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